
「怖くて読めない……」と言ってた。
その気持ち分かる。分かるぞ
上田惣子『マンガ-自営業の老後』
こんにちは。世界のすみっこでフリーランスしてます、たかぎです。
イラストレーターの上田惣子さん著『自営業の老後』を読み、ひっじょーに「フリーランスの老後に備えたい」と思ったので感想を書きます。

マンガ 自営業の老後
※ 「早く死んだらどうするの?」「フリーランスに老後って考えはないっしょ?」という疑問は、一旦よこに置きましょう。死ぬまで生きればいいんだから。
目次
マジメに仕事してても、いつか仕事は減る

上田惣子『マンガ-自営業の老後』
自分で言うのもなんだけど、〆切は守るし、温厚対応だし、ギャランティにクレームつけたことはほとんどない。野心や功名心は持ち合わせておらず、細く長く食っていける「職人」を目指していたので、特にスタイルを作らず、あらゆる注文に対応できるようにしていた。
でも、いつのまにか仕事の依頼が減っていたのだ。
上田惣子『マンガ-自営業の老後』
「リアルだなー」と思ったのは、50歳をすぎたら仕事は減るという描写。
上田さんほど実績とキャリアをお持ちの方でも、歳を重ねると担当者も現場から離れれ、お仕事が減ったことで不安に苛まれたとか。そりゃそうだ……。
どんなにマジメに仕事を続けても、仕事が来なくなるタイミングはあるのか、と。
老後っていくら必要なの?

「えー、清く貧しく生きればいいじゃん☆」
とか抜かしてた。
上田惣子『マンガ-自営業の老後』
仕事も減る、病気になる可能性もゼロじゃない。
ここで考えたいのは、「老後の生活費ってどれくらい?」「年金で老後の生活費をまかなえるのか?」ということです。
老後の生活費は、現役時代の70%かかるとか
はい「老後の生活費は、現役時代の70%かかる」というデータもあるそうです。
例えば生活費が20万かかってる人は、60代になっても月14万は欲しいってことですね。(今のうちから生活費は限界まで削るに限る)
私は生活費8〜10万くらいだから6〜7万は必要になります。
やっぱ生きてるだけで金はかかるんだな……。
年金だけで生活費が賄えるはず、ない
わたしは今30代なので、年金の受給スタートが85歳くらいだ、なんて話も聞きます。
はたして年金で生活費が賄えるか? ふつうに考えてノーです。
例えば国民年金を40年間きっちり納めても、月々もらえるのは6〜7万程度。家があってご飯も食べられたらいいけど、でもそこに医療費や介護費が乗っかったら? もう少しお金が欲しい、というのが本音ですね。
心まで貧しい老後はいやだ。
そんなにお金のこと心配してもしょうがなくない?
先のことばかり考えて、今に投資しなくていいの?
って自問自答することもあるけど。
大切な人と過ごしたい。それが金をためる理由だ
確かにお金が全てじゃない。
お金でできことは多いけど………
でも、私はこの本読んで「友だちとの食事や趣味に使うお金まで削ったら、心がすさみそう」って思ったんですよね。
自分が生きてくための生活費の確保と、「もしも」に備えておく。それが大切な人と楽しく過ごす時間につながるのかな……と。
だから今からできることはやっておきたいんですよね。
公的年金を使い倒しながら「もしも」に備える
思いました。「国の制度は使い倒そう」と。
書中にもありましたが、なんだかんだ日本の国民年金はメリットが多い制度です。「死ぬまでもらえる」終身年金ですから。
たかぎの月々の積立額
ちなみに、たかぎはこんな感じで万が一に備えてます。
- 国民年金(月16340円)
- 国民健康保険
- 確定拠出年金(月10000円)
- 積み立てNISA(月10000円)
- 小規模企業共済(月10000円)
- 付加保険料(月400円)
- SBIの積み立て投資 10000円/月
月5〜6万と微々たるものですがね……。
60歳になるまでには、2千万は投入します。でも倍くらいに増やしたい。人生の後半は誰かに投資できるようになりたいから。そのためにはもう少し稼がないと〜(汗)
不安なのは、具体的じゃないから
不安な時って、何が不安か?分からない時があります。
とにかく書き出そう
やっぱり不安って、具体的じゃないと無限に膨らむ。だからメモでもなんでも具体的にすることで解決されるなと思いました。
- 不安に感じていることは何なのか
- いくらお金があれば生きていけるのか
- そのために今、最低限の稼ぎはいくら必要なのか
そんな風に、「今」やるべきことをメモに書き出すと不安も小さくなりました。
私もこの本を読んで「わ、不安!」って焦ったけど「待てよ、60歳の時点で3千万くらいあれば30年は生活できるよな…」と、ぼんやりでもゴールが見えて「うん、今はちょっとずつ蓄えられてるから、よしよし」と落ち着きました。
書中にあった「90歳までの生涯収支」を計算して、もう少し具体的にしたいですね。
体をはってくれた上田さんには、拍手
(書中で年金を納めている姿を見て、勝手にホッとしました)
同時に、やっぱりフリーランスの不安定さも痛感しました。
イラストもライター業など受注のクリエイティブ事業って、実はサラリーマン的な働き方。クライアントがお仕事くれなきゃ、収入も途絶えちゃいます。
やっぱり自分の商品をもつ人になろう。
…弱小フリーランスのたかぎはそう心に誓いました。
「今からでも遅くない!」と自分に言い聞かせ、未来の自分を助けるつもりで積み上げます。

マンガ 自営業の老後