
会社を辞め、夫婦二人で南米へ旅だった「みほ」の不定期連載コラム。ペルー、チリ、ボリビア等の旅情報をのんびり綴ってます。旅行に行った気分で楽しんでください。
INDEX
- 第1話:どうして、いきなり南米へ?
- 第2話:旅のはじまりはスローに
- 第3話:これぞスローライフ。チェンマイのおすすめの過ごし方
- 第4話:ついに!憧れのランタン祭り
- 第5話:ついに南米へ!
- 第6話:のんびり野生の王国ガラパゴス諸島
- 第7話:細長い国に魅力がギュッと詰まったチリ
こんにちは、みほです。
お久ぶりすぎて2020年も半年が過ぎて、後半戦ですね。
2020年がこんな年になるとは、、、世界中の誰もが想像できなかった展開。
結果論になりますが、あのタイミングで南米へ行けて良かったと思いました。
新型コロナの影響は南米にも甚大な影響を及ぼしています。
前回紹介したチリ人の友人カップルも在宅で仕事をしているそうです。
地球の反対側へエールを送りながら、南米旅日記はこれからもマイペースに続けていきたいと思いますので是非お付き合いください。
目次
首都サンティアゴ

サンティアゴは街路樹がたくさんある街です
サンティアゴは細長いチリ国土のちょうど真ん中ほどに位置しています。
人口600万人を超える、南米でも有数の大都市です。
今回の南米旅では最も長く滞在したサンティアゴ、10日ほど滞在しました。
他の国でもそうですが、やっぱり首都や大都市は人がたくさん集まる分、治安面では心配になります。
でもサンティアゴでは想像以上に快適に過ごせて、お気に入りの場所もたくさんできて、離れる時は寂しくなるくらい好きな街になりました。
この南米旅のコラムを書き始めたのもサンティアゴに滞在している時でした。(遠い目)

まるで家のような居心地の宿

歩くとギシギシするのも昔の学校を思い出させる
サンティアゴでの滞在を快適にしてくれた最大の要素は、ゲストハウス。
旧市街から地下鉄で3駅ほど、落ち着いた雰囲気の住宅街にありました。
その昔は学校だったという古い木造の建物を改装していて、天井が高くて全体的にゆったりとした作り。
それからキッチンが清潔で使い勝手が良くて、料理もたくさんしました。
このゲストハウスは本当に居心地が良かった!
オーナーは、60代と思われるおじさん二人。
そこに時々やってくるお手伝いの若者たち。
おじさん二人は英語が話せないようで、私達の片言のスペイン語で、時にはGoogle翻訳を駆使して会話しました。
いつも笑顔で挨拶してくれて、快適に過ごせているか気にかけてくれる心優しいふたりが、この宿の一番の思い出です。

キッチンは宿選びの重要なポイントでした
街なかアート

チリはグラフィティ(ストリートアート)が盛んな国です。
小さい路地から大通りまで、落書きのようなものから大作まで、街を歩いているとたくさん出会えます。
サンティアゴでもたくさん見ることができました。
坂の街「バルパライソ」でも、美しい街並みとグラフィティが印象的でした。

ちなみに、サンティアゴは夏は暑くて冬は寒い。
海辺の街ビニャ・デル・マール在住の友人カップルはサンティアゴは好きだけど気候が厳しくて住めない、と言っていました。
私達が滞在した時期は夏でしたが、暑すぎずサラッとしていてとても快適で街歩きもはかどりました。

都会の静寂の場、教会

南米はカトリックの地。
その昔、スペインやポルトガルは南米を植民地化するにあたり、各地の原住民たちの信仰や生活風習を巧妙に利用してキリスト教の布教を進めていきました。
そのため、同じカトリックでも国や地域によって教会の装飾やモチーフが異なる様子を見ることができます。

個人的な感想ですが、最も独自性があると感じたのはボリビアの教会です。詳しくはまた今度。
サンティアゴにも大聖堂から小さな教会まで多くありました。
街歩きの途中で教会に入ると、ひんやりとした空気と静けさが疲れを癒やしてくれました。
印象に残った博物館と美術館

サンティアゴには博物館、美術館も多くあります。
その中から印象に残った2つをご紹介します。
①「Museo de la Memoria y los Derechos Humanos」
「人権記念館」という名のこの博物館は、1973年に起きた軍事クーデターを皮切りに1990年まで続いたピノチェト独裁政権による弾圧、そして民主化を勝ち取るまでの記録を展示しています。
なんとなくその歴史は聞いたことがある、くらいの知識で行きましたが、この博物館を訪れるにあたり詳しい情報を調べて愕然としました。
旅をする地の歴史を知ることは大切だと改めて感じました。
こちら2つの記事が分かりやすく説明されていますので、歴史の勉強も兼ねてよかったらどうぞ。
「チリへ来たらぜひ学びたい。軍事政権時代の歴史を感じる博物館へ」>>>(外部サイトへ飛びます)
「チリの悲しい歴史を知るための博物館」 >>>(外部サイトへ飛びます)

② 「Museo Chileno de Arte Precolombino」

「Arte Precolombino」 は先コロンブス期の芸術という意味です。
先コロンブス期またはコロンブス以前期とは、つまり大航海時代にコロンブスらが南米大陸に到達する以前の、ヨーロッパ文化の影響が現れる以前の時代区分を指します。
この美術館では、チリに限らず南米大陸で栄えた古代文明からインカ帝国までの歴史とともに、発掘された美術品、工芸品が展示されています。

多層のスクリーンに映し出すことで、多面的な文化の様子を表現している
芸術性の高い展示品と、工夫された展示方法が印象的でした。
先コロンブス期の文化が現代にどう受け継がれているかとい映像の展示も興味深いものでした。

メインの展示室は撮影できませんでしたが、ウェブサイトから一部見ることができます。
「Museo Chileno de Arte Precolombino」 >>>(外部サイトへ飛びます)
街で生活してみることで見えること

旅ブログ等では、サンティアゴはあまり見どころがない、他の観光地への経由地、というコメントをよく見かけます。
私達も当初はサンティアゴには長くいる予定はなく、前後のスケジュールの関係で10日滞在することになったのですが、そのおかげでサンティアゴが好きになれたんだなと思います。
滞在日数が長いことで、時間をかけて街歩きができたり、自炊をしたり、スーパーや薬局に行ったり、お気に入りの店ができたり、現地の人と交流できたり。
旅人ではあるのだけど、その街で生活体験ができると、見えてくるものも違ってきますね。
あぁ、またそんな旅がしたい、、、今は辛抱の時ですね。